日蓮大聖人さまの教えを、一言で表すならば「知恩報恩」に尽きるのではないでしょうか。
受けた恩の深さを知れば、報いずにはいられない。
その心を大聖人さまは、お釈迦さまの み教え、法華経から受け取られたのです。
「親孝行、したい時に親はなし」という言葉がありますように、
親の恩に気付くことは、取りも直さず自分自身の命の根源に気付くことであり、
生かされている、また育てられているという自分自身の存在の重要さ、さらにはその尊さに目覚める(自覚する)ことでもあるのです。
「知恩報恩」とは、その人(家族や友人、上司、仲間)に表や裏でしていただいた恩(行い、教え)を知って、
その恩に報いる(教えていただいた事柄を生かす)ということです。
人は誰しも一人では何も出来ないものです。
周囲に人がいるからこそ、物事(すじ道や物事の道理)を諭していただけたり、正しい方向に導いてくれるのです。
自分自身を育てていただいた人を、どうか大事にしてください。
それは供養としても大事なことなのです。