いよいよ百花ひゃっか繚乱りょうらんの季節となりました。

ところで、その一つでもあります桜の開花は、気象庁が標本ひょうほんぼくつぼみの状況を観察して予想を立てることでよく知られています。

今年も全国各地で満開となり、綺麗な桜並木となるところもあります。

しかし、今年は新型コロナウィルスの蔓延にて、花見や屋台、場所取りなど相次いで中止となりました。

とても残念なことです。

 

このように桜に限らず、サンプルを元にさまざまな事象じしょうを予想することはよくあります。

そして、これらから連想する言葉の一つに「ひとつを聞いて十を知る」という言葉があります。

ですがこの「十」を知るのにはすぐれた英知えいち(仏さまからいただいた智慧、または閃き)が必要だといわれています。

その英知を開花させるには、仏さまから智慧(智力、宝珠、悟り等)をいただくこと、

すなわち信心・信仰が重要であり大切になるのではないでしょうか。

 

日蓮大聖人さまは、この聖語「ひとはなを見て春をせよ」の前章に「一渧いちていをなめて大海のしおを知り」と示されています。

すなわちすべてを調べずとも、一滴なめれば海水は塩辛いものだと判別できます。

それと同じように、華(花)も同様に、桜を見れば春の訪れがわかるのだと述べられています。

これを「きょいつれいしょひとつげて諸々の実例とする)」と表現されています。

その心は「ひとつ」の中に事象じしょう(すべての事柄)のすべてが収まっているのだということです。

そしてこの見地けんちは、釈尊の一切の智慧は法華経に収まる、との信仰からはじまっているのです。

 

一つのことを聞いて十のことを知る、見えてくる、頭にうかぶなど表現はいろいろありますが、

どうか物事は浅くではなく深く考え答えを導いてください。

そうすれば失敗することはないでしょう。浅はかと思われないようにしましょう。

 

令和3年4月1日                   法修山一心寺