皆さまにお聞きします。あなたの人生で、一番よく耳にするのは誰の声ですか?
答えは、自分の声ではないでしょうか。
なぜなら、聴覚のみならず心の呟きを耳にしていることだろうと思うからです。
それならば、まず自分自身の声にしっかりと耳を傾ける。
すなわち自分の言葉に責任を持つことが、この時代で、この社会で、家庭の中で、そしてこの世情の中で生活していくうえで、
最も大切なことではないでしょうか。
現代は、携帯電話(スマートフォンホンやタブレット)等の通信機器(パソコン等)で呟いたことが、
瞬時に地球全体に伝わり広まっていきます。
これは便利なことではあると同時に、非常に危険で尚且つ怖いことであります。
まずは一言発する(配信する)前には心の中で9度、ないし、せめて1度か2度は言葉にしてから話すように心がけていかなければならないのではないでしょうか。
言葉を文章にするとき、
言葉で伝えるとその場の雰囲気など正確に相手に伝わりますが、
文章にすると言葉足らずになり、
伝えたいことが正確に伝わらず、誤解を招くようなことにもなったり、相手の都合のよいように解釈されたりするものです。
日蓮大聖人さまは、中国の孔子の言葉を引用され、
「聖徳太子の伯父である崇峻天皇は短気を起こしたために臣下に命を奪われた故事を引き、一言発するのに9回反すうして10回目に話しなさい」
と言葉で示されました。
それほど言葉は慎重に扱わなければならないということです。
言葉を配信するとき、また話すときなどは、今一度考えたうえで配信、または話されたほうがいいのではないでしょうか。