写経本

写経とは

写経とは、お経を書き写すということです。

昔から、お経は読むだけでも功徳があり、 読誦すればより大きな功徳が、書写すればよりいっそう大きな功徳があるとされてきました。

一文字書写するごとに一仏が現前すると言われるように、一切の結果を求めず、ただ一心に写経をさせて頂くことがありがたいのであり、尊いことなのです。

自らの信仰を深め、祖先の供養、また現世利益、無病延命、家運繁栄、さらに自己の修行、自己罪業の消滅など各自に応じた心願をこめて浄書してみてはいかがでしょうか。

 

写経をする上での作法

写経は仏の教えを体得するための仏道修行でもあります。

ですので身体を調え、呼吸を調え、心を調えることが根本となります。

写経の作法
① 手を洗い、口をすすぎ、身を清める
② 室内を整理し、香を焚く
③ 机上に平行直角に用具をそろえる。(手本・写経用紙・筆・硯・墨・水差し・文鎮など)
④ 合掌して深く礼拝。
⑤ 姿勢を正して、深呼吸(数息観)を繰り返す(3回ほど)。または坐禅(30分)
⑥ 静かに呼吸を調えながら墨をする(墨は少量で充分です)
⑦ 合掌して経文を唱える(これから写経させて頂く心がまえを整える)
⑧ 浄写(心を込めて一心に、一点一画もおろそかにせず書写する)
⑨ 終って回向:「願わくばこの功徳をもって普ねく一切に及ぼし 我等と衆生と皆ともに仏道を成ぜんことを」
⑩ 合掌して深く礼拝

 

初めての写経

初めて写経に取り組む時は、「写経の作法」といった厳しい決まりに従うよりも、とにかくまずは書いてみることが大切です。

習字を楽しむぐらいの気持ちで、写経するほうが長続きします。

とはいえ、「一文字書写するごとに一仏が現前する」と言われるように、一文字一文字に全心身を集中して、決して急がず、楷書で丁寧に筆を運んでみてください。

毎日写経をすることが生活の一部にでもなると、その功徳は絶大ものであり、正しい姿勢、正しい呼吸で精神の集中を計り、終った後の気力の充実、爽快感を味わえることでしょう。

 

写経の筆

写経は、仏の金言であるお経を書き写すのですから、一字一字を仏と思って、心を込めて、清らかな気持ちで取り組む為にも、

できれば、呼吸を調えながら墨をすり、気持ちを落ち着けてから、本物の筆を握るほうが望ましいのです。

 

誤字・脱字があった場合

誤字、脱字を見つけたときは、本来、はじめから書き直すのが望ましいのですが、訂正処置としては、誤字、脱字の個所の横に筆先で黒点を打ち、下欄に訂正文字を書き入れるとよいでしょう。

 

写経用紙の巻末にある「為」には何を書くのか

写経本の巻末

 

祈りを込めて書く写経には、願文を書きます。巻末は願文を書くための場所になります。

「為」の下には、たとえば、供養の場合であれば、「○○家先祖代々霊位菩提供養」、「戒名 霊位供養」などのように書きます。

また、祈願の場合には、「世界平和」「国家安穏」「一切衆生招福消災」、「家運隆盛」「病気平癒」「身心健全」「家内安全」「学業成就」などのように願い事を書きます。

 

なお、修養や書道としての写経の場合なら、願文は書かなくても結構です。

 

 

 

 

写経本 「積功累徳」の紹介

「積功累徳」という写経用の経本もあります。

こちらは、写経が終わりましたら、身延山久遠寺に納められ、ずっと保管されます。

ご希望の方はお寺にお問い合わせください。